GaiXerアプリストアとは?
AIアプリを「作って・配って・動かす」しくみです
生成AIを全社で使おうとしたとき、最後の関門は「作ったAIアプリを、どうやって一人ひとりの現場に届けるか」です。GaiXerアプリストアは、スマホのアプリストアと同じ役割を、会社に置いたAIサーバーの中で果たすしくみ。第1回で見た4層構造の“上から2番目”を、今回はくわしく見ていきます。
ひとことで言うと
GaiXerアプリストアは、スマホのアプリストアと同じ役割を、会社の生成AIで果たすしくみです。Sovereign GaiXer(AI-OS)の上で作った業務アプリをここに載せると、現場の社員はスマホでアプリを入れるのと同じ感覚で、必要なアプリを選んで使えるようになります。LLMの制御・ハルシネーション制御・プロンプトインジェクション対策・ユーザー管理といった難しい部分はAI-OS側が担うため、ITの知識がなくても自社の業務に合わせたAIアプリを作って配布できます。しかも一括3,806,400円(税別)の買い切りなので、アプリが増えても使う人が増えても、追加課金はありません(電気代等の運用費を除く)。
ストアは、4層構造の“上から2番目” ── スマホとまったく同じ位置
第1回でご説明したとおり、Sovereign GaiXerは「PGX(筐体)+AI-OS+GaiXerアプリストア+業務アプリ」の4層構造です。今回のテーマであるGaiXerアプリストアは、この図の上から2番目。スマホでいう「アプリストア」の位置にぴたりと対応します。
スマホいつも使っているもの
Sovereign GaiXer会社に置く"生成AIのスマホ"
スマホのアプリストアがなければ、アプリ開発者は一人ひとりのスマホにアプリを届けられず、ユーザーは「どんなアプリがあるのか」すら分かりません。会社の生成AIでも事情はまったく同じです。ストアがあってはじめて、AIアプリは“作った人のもの”から“全社の道具”になります。
作る
自社の業務に合わせたAIアプリを用意する工程です。LLMの制御や安全対策はAI-OS側が担うため、作り手は「何を、どう手伝ってほしいか」に集中できます。
配る
できたアプリをGaiXerアプリストアに載せ、社内の人が選んで手に入れられる状態にします。ここが今回の主役です。
動かす
アプリはPGX本体の中で動きます。処理は社内で完結し、業務データをインターネットに送信しません。
守る
ハルシネーション制御、プロンプトインジェクション対策、ユーザー管理、監査ログ──アプリごとに作り込まなくても、AI-OS側が引き受けます。
「AIアプリは作れた。でも、社内に広がらない」がなぜ起きるのか
生成AIの社内活用でよく聞くのが、「試作はできたのに、全社では使われないまま止まった」という話です。多くの場合、原因はAIの性能ではなく、“配る”しくみがないことにあります。ストアがない世界で何が起きるのか、順番に見てみましょう。
- 届ける手段がない──作ったアプリの場所を個別に連絡し、使い方を口頭やメールで伝えることになります。異動や新入社員入社のたびに、同じ説明を最初からやり直すことになります。
- 「誰が使えるか」を決められない──人事情報を扱うアプリ、契約書を扱うアプリ……本来は使える人を絞りたいのに、アプリごとにログインや権限のしくみを作り込むのは現実的ではありません。
- 安全対策がアプリの数だけ必要になる──ハルシネーション制御もプロンプトインジェクション対策も、アプリごとに実装していては追いつきません。1つでも対策の抜けたアプリがあれば、そこが弱点になります。
- ノウハウの属人化──うまくいった使い方が“詳しい人のPCの中”に留まり、隣の部署には伝わりません。会社としての資産になりません。
| 項目 | ストアのしくみを自前で用意する場合 | Sovereign GaiXer |
|---|---|---|
| アプリの配り方 | 個別に案内・手順書を配布 | ストアから選んで使う |
| 使う人の管理・権限分離 | アプリごとに開発が必要 | AI-OS側のユーザー管理を利用 |
| 利用状況の見える化・監査ログ | アプリごとに実装が必要 | AI-OS側の機能を利用 |
| ハルシネーション制御 | アプリごとに実装が必要 | AI-OS側で制御 |
| プロンプトインジェクション対策 | アプリごとに実装が必要 | AI-OS側で制御 |
| 個人情報の自動ガード | アプリごとに実装が必要 | AI-OS側で処理前に適用 |
| アプリ・利用者が増えたときの費用 | 一般的に利用量に応じて増加 | 買い切りのため追加課金なし |
AIアプリを社内に広げるときの違い(2026年8月時点。機能の提供時期・提供範囲は構成やエディションにより異なる場合があります)
ストアのないAI活用は、作った料理を、皿にも盛らずに厨房に置いたままにしているようなものです。味は悪くない。けれど、誰も取りに来られないし、誰の口にも入らない。ストアは“配膳”にあたるしくみで、これがあってはじめて、作ったAIアプリが現場のテーブルに届きます。
作る ── ITの知識がなくても、業務アプリが作れる理由
スマホのアプリ開発者は、OSそのものを作りません。カメラの制御も、通信も、セキュリティも、OSが用意してくれているからです。Sovereign GaiXerの上でも、まったく同じことが起こります。「難しい部分は下の層が引き受ける」──これが、ITの知識がなくてもアプリを作れる理由です。
LLMの制御は、考えなくていい
vLLM/Ollamaといった推論エンジンのモデル配置・起動・更新、メモリ管理、複数ユーザーの同時アクセス制御。ここはAI-OSの仕事です。アプリを作る人がコマンド操作を覚える必要はありません。
安全対策も、考えなくていい
ハルシネーション制御と、プロンプトインジェクション対策。どちらも“設定画面でオンにする”ような既製機能はなく、自前で作れば専門知識が要ります。AI-OS側で担うため、アプリ側で作り込む必要がありません。
ユーザー管理も、考えなくていい
アカウントの発行・停止、管理者と一般ユーザーの権限分離、ログイン失敗時の自動アカウントロック。“全社で使う”ための土台は、最初からそろっています。
作り手が考えるのは「業務」だけ
どんな書類を、どんな観点で、どんな形にまとめてほしいのか。プログラミングの知識ではなく、その業務をいちばん知っている人の知見が、そのままアプリの中身になります。
配って、動かす ── 現場は「選んで使うだけ」、データは社内から出ない
スマホで新しいアプリを使うとき、私たちはインストーラも設定ファイルも触りません。ストアで見つけて、入れて、開くだけ。GaiXerアプリストアが目指しているのも、その“ふつうさ”です。
選んで、使う。それだけ
必要な業務アプリを、スマホでアプリを入れるのと同じ感覚で手に入れられます。「どこにあるのか分からない」「使い方を誰かに聞かないと始められない」がなくなります。
誰が・どれだけ使ったかが見える
誰が・どの部署が・どれだけAIを使ったかをグラフとCSVで確認でき、管理操作やログインは監査ログとして記録されます。展開したあとの状況が、推測ではなく数字で分かります。
処理は本体の中で完結する
アプリはPGX本体の中で動きます。社内データをインターネットに送信しません。契約書・個人情報・診療情報のように「クラウドに出せないから使えなかった」業務ほど、効果が出ます。
危ないものは、処理の前に止まる
メールアドレスや電話番号は処理前に自動で伏せ字になり、クレジットカードやマイナンバーらしき番号は処理そのものが停止します。アプリを増やしても、この土台は共通です。
社内の資料にもとづいて答えられる
PDF・Word・Excel・PowerPoint・画像・音声を読み込ませることで、社内の資料にもとづいてAIが答えるようにできます。PDFの表は、表のまま読み取ります。
使うほど、1回あたりが安くなる
買い切りなので、社内で使われるアプリが増えるほど、1回あたりのコストは下がっていきます。「広げると高くつく」という逆向きの力が働きません(電気代等の運用費を除く)。
ストアのある世界とない世界の差は、社内の共有フォルダと、社内の“売り場”の差に近いものです。共有フォルダは、置き場所を知っている人にしか届きません。売り場は、通りかかった人に「こんなものがあるのか」と気づかせます。AIアプリが会社に定着するかどうかは、性能よりも、この“気づける状態”にあるかどうかで決まります。
ストアの先にあるもの ── 先行アプリと、業務ソフトメーカーとの協業
スマホのストアが本当に価値を持ちはじめたのは、会社の外の開発者がアプリを載せはじめてからでした。GaiXerアプリストアも同じ方向を向いています。すでに、その先行例が動いています。
SOAPアシスト/医療サマリ生成
医療向けの生成AIアプリが、GaiXerアプリストアから利用できます。高い安全性が求められる医療分野で動いている基盤である、という実績です。生成結果は医療従事者の確認を前提とした下書き支援です。
チャット・議事録・プレゼン資料作成
導入初日から使えるアプリも用意されています。議事録アプリの裏では、インターネット接続なしで筐体内だけで動く音声文字起こしエンジンが働いています(話者分離にも対応)。
自社製品の「AI搭載版」を、現実的に
これまで最大の壁は、AI-OS部分の開発と保守でした。Sovereign GaiXerの上なら、スマホアプリをストアに出すのと同じ発想で、お客様のオンプレミス環境で動くAI搭載版を検討できます。
GaiXerアプリストア|よくある質問(FAQ)
GaiXerアプリストアとは何ですか?
作った業務アプリを社内に配布し、選んで使うための"ストア"です。Sovereign GaiXerは「PGX(筐体)+Sovereign GaiXer(AI-OS)+GaiXerアプリストア+業務アプリ」の4層構造で、GaiXerアプリストアは上から2番目にあたります。スマホでアプリを入れるのと同じ感覚で、現場の社員が必要な業務アプリを手に入れられます。
スマホのアプリストアと、どこが違うのですか?
いちばんの違いは、不特定多数に公開する場ではなく、社内で使うためのしくみである点です。アプリはPGX本体の中で動き、社内データをインターネットに送信しません。なお、スマホのOS・アプリストアへのたとえは製品の構造を説明するための比喩であり、特定のOS・ストア製品との互換性や同等性を示すものではありません。
アプリを作るのに、プログラミングの知識は必要ですか?
必要ありません。LLMの制御やセキュリティ対策といった難しい部分はSovereign GaiXer(AI-OS)側が担うため、プログラミングの知識がなくても、自社の業務に合わせた生成AIアプリを作成し、GaiXerアプリストアで社内に配布できます。
どんなアプリが使えますか?
チャット・議事録・プレゼン資料作成といった業務アプリが標準で用意されています。加えて、医療向けのSOAPアシストや医療サマリ生成のような先行アプリがGaiXerアプリストアから利用でき、自社で開発したアプリを追加することもできます。提供時期・提供範囲は構成やエディションにより異なる場合があります。
アプリを増やすと、料金は上がりますか?
上がりません。Sovereign GaiXerは一括3,806,400円(税別)の買い切りで、生成回数・読み込みページ数・利用人数が増えても追加課金はありません(電気代等の運用費を除く)。むしろ社内で使われるほど、1回あたりのコストは下がっていきます。
ストアのアプリを使うとき、データは社外に出ますか?
出ません。AI処理は本体内で完結し、社内データをインターネットに送信しません。加えて、メールアドレスや電話番号は処理前に自動で伏せ字にし、クレジットカードやマイナンバーらしき番号は処理そのものを停止するといった保護がAI-OS側に用意されています。
誰がどのアプリを使えるかは、管理できますか?
AI-OS側にユーザー管理とログイン制御が用意されています。管理画面からアカウントを発行・停止でき(CSVでの一括登録にも対応)、管理者と一般ユーザーの権限分離、ログイン失敗が続いたときの自動アカウントロックまで備えます。誰が・どの部署が・どれだけ使ったかは、グラフとCSVで確認できます。
業務ソフトメーカーですが、自社製品のAI化に使えますか?
はい、ご相談いただけます。スマホアプリの開発者がOSを作らなくてもアプリストアにアプリを出せるように、推論エンジンの制御やセキュリティ対策はSovereign GaiXer(AI-OS)が担うため、アプリ部分の開発に集中し、顧客のオンプレミス環境で動くAI搭載版を検討できます。SOAPアシスト・医療サマリ生成はその先行例です。
PGXだけを買えば、アプリストアも使えますか?
使えません。PGXにはUbuntuというパソコン用のOSは入っていますが、AIを業務で使えるようにするAI-OSも、アプリを配布するためのストアも入っていません。第1回でご説明したとおり、スマホにたとえると「電話もカメラもアプリストアも入っていない状態」です。
まず何から検討すればよいですか?
「社外に出せないデータを扱う業務」で、かつ「毎日・大量・定型」の作業から見ていくと効果が見えやすくなります。費用感はコスト診断で、社内説得の材料は稟議支援キットでご用意しています。
まとめ:GaiXerアプリストアを一言で理解する3点
- GaiXerアプリストアは、4層構造の“上から2番目”。AIアプリを作って・配って・動かすしくみの、“配る”を担う部分です。カタログでいう「②AIアプリ稼働基盤」の一部にあたります。
- LLMの制御・ハルシネーション制御・プロンプトインジェクション対策・ユーザー管理はAI-OS側が担う。だからITの知識がなくても作れて、現場は選んで使うだけになります。
- 買い切りなので、アプリが増えても、使う人が増えても追加課金はありません(電気代等の運用費を除く)。医療分野の先行アプリが動いている基盤であり、業務ソフトメーカーとの協業にも開かれています。
記載の内容は2026年8月時点の情報にもとづきます。機能の記載は2026年8月時点の開発状況にもとづくものであり、提供時期・提供範囲は構成やエディションにより異なる場合があります。スマホのOS・アプリストアへのたとえは製品の構造を説明するための比喩であり、特定のOS・ストア製品との互換性や同等性を示すものではありません。「AI-OS」は、AIを業務で安全に使えるようにする基盤ソフトウェアの役割を分かりやすく表した呼称です。価格は一括3,806,400円(税別)で、生成回数・読み込みページ数・利用人数による追加課金はありませんが、電気代等の運用費は含みません。「ストアのしくみを自前で用意する場合」として記載した内容は、一般的な自社開発における想定を示したものであり、個別の製品・サービスを比較したものではありません。医療向けアプリの生成結果は、医療従事者の確認を前提とした下書き支援であり、診断・治療の判断を代替するものではありません。ThinkStationはLenovoの商標です。本記事で事例として言及した各社が、当社製品(Sovereign GaiXer)を推奨するものではありません。記載の会社名・製品名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。